意外と知られていないんですが、さくらのブログでも以前ご紹介したように自律神経の乱れは冷え性の原因になります。自律神経の乱れがひどくなると、自律神経失調症という病気になります。
その症状は様々で、吐き気、寒気、めまい、足が冷たい等々…体のいろいろな部分に、それこそいろいろな形で症状が出るんです。それくらい自律神経は体の色々な部分を調節する働きをしています。
今回はそんな自律神経失調症について、
「自律神経失調症の原因・症状」
「自律神経失調症の症状ー足が冷たい、寒気、吐き気、めまい」
「自律神経失調症を良くするには?」
を中心にまとめてみたいと思います。
1.自律神経失調症の原因・症状
まずは、自律神経って何でしょうか。そこからご説明します。自律神経には交感神経と副交感神経という二つに分類され、活発に活動するときに優位になるのが交感神経、リラックスしてお休みモードになると優位になるのが副交感神経です。
この二つの自律神経によって、私達の精神、神経、免疫、ホルモン分泌、内臓、体温などをコントロールし、体を適切に維持しています。体を正常に保つにはなくてはならない存在なんです。
そんな自律神経が乱れてしまい、体に変調をきたすのが、自律神経失調症と呼ばれる症状です。体に何らかの不調が起きるので、慌てて病院にいっても、何か病気にかかっているあるわけではないので、異常なし、原因不明と診断されてしまいます。
もし皆さんにも原因のわからない体の不調があるなら、自律神経の乱れや自律神経失調症が原因かもしれません。では、自律神経失調症にはどんな症状があるのでしょうか?
頭:頭痛、ダル重い
耳:耳鳴り、聞こえにくい、詰まった感じ
口:味覚障害、口の渇き、痛み
目:疲れ目、ドライアイ、涙目
のど:異物感、圧迫感、イガイガ、喉が詰まる感じ
心臓・循環器:動悸、圧迫感、高血圧、低血圧、
呼吸器:息苦しい、息がつまる、酸欠、息切れ
消化器:吐き気、膨満感、胃痛、胃の不快感、便秘、下痢、ガスがたまる
手・足:手足が冷たい、しびれ、痛み、ふらつき
皮膚:多汗、汗が出ない、皮膚の乾燥、かゆみ
泌尿器:頻尿、残尿感、尿が出にくい
生殖器:ED,生理不順、陰部のかゆみ
筋肉・関節:こり、筋肉の痛み、関節の痛み
全身症状:疲れやすい、めまい、立ちくらみ、冷え症、のぼせ、寒気、不眠、食欲不振、睡眠障害
精神症状:落ち込み、不安、イライラ、やる気でない、怒りっぽい、集中力がなくなる、悲しくなる
いろいろ多岐に渡って症状が出るのがわかっていただけたと思います。
上にあげたものは代表的なものですが、人それぞれいろいろな症状が重なって出たり、症状が現れたり消えたりすることもあります。その人の体質、性格、ストレスへの耐性などによっても症状の出方が変わってきます。
そんな自律神経失調症は、原因も人それぞれ違っています。いろいろな原因が影響を及ぼしあって起こると考えられています。
原因として多いものは次の通りです。
・生活リズムの乱れ
夜型の生活リズム、夜勤、不規則な生活習慣、睡眠不足が続く生活などは、自律神経を乱れさせます、
・過度なストレス
仕事のストレス、人間関係、大事な人やペットを失う、といった心理的なストレスがかかった場合も自律神経に影響を与えます。
・ストレスに弱い性格、体質
もともと神経質な性格、体質で、お腹を壊しやすい、環境が変わると適応するのに時間がかかるような人は、自律神経のバランスが乱れやすいタイプです。
・環境の変化
引越し、転職、結婚、離婚、出産、介護など、生きていると色々な環境変化に見舞われます。現代人は環境適応能力が昔に比べて落ちているそうなので、こういった環境の変化に心と体がついていかない場合、自律神経も影響を受けるようです。
・女性ホルモンの影響
女性はホルモンの分泌が生涯変わっていきます。特に、女性ホルモンが減っていく40代から更年期になって女性ホルモンの分泌量が減ると自律神経の働きにも影響を与えます。
自律神経失調症の症状とその原因わかっていただけましたでしょうか。次は特に自律神経失調症が原因で足が冷たい、寒気、吐き気がするケースを見ていきたいと思います。
2.自律神経失調症の症状ー足が冷たい、寒気、吐き気、めまい
冷え性でお悩みの方はもちろんですが、原因不明の寒気・吐き気・めまいでお悩みの方が結構いるようです。そんな方は、自律神経失調症が原因かもしれません。
以前さくらのブログでも足が冷たいのは自律神経の乱れが原因かも?!という記事をまとめました。自律神経が乱れて体調調節がうまくいかず、手足が冷たい状態になってしまうんです。
詳しくはこちらを参照→ 足が冷たい・末端冷え性はうつ病と関係あり!身体の冷えは心の冷え
それくらい、冷え性と自律神経は関係が深いんです。同じように寒気・吐き気・めまいも自律神経の乱れが原因で起こりやすい症状です。まずは寒気から。
自律神経失調症から起こる寒気のポイントは
・部屋は暖かいのに急に寒気がする
・冬ではなく暖かい季節なのになぜか寒気がする
・風邪でも、インフルエンザでもないのに寒気がする
こういった場合です。気温や体の不調ではなく、寒気が起こっています。寒気が起こるのは、自律神経が乱れて、交感神経が活発に働きすぎているのが原因です。交感神経が活発になると、体の表面の毛細血管が収縮します。そのため、体が寒く感じ、寒気が起こります。
厚着をしたり、体を温める飲み物を飲んで体を温めることで寒気はおさまると思いますが、根本的な解決には、自律神経を整えることが大切です。自律神経を整える方法については、のちほど詳しく説明しますね。
次に、吐き気のケースです。吐き気はご存知の通り、二日酔い、食べ過ぎ、乗り物酔い、つわりなどいろいろな原因で起こります。でも、思い当たる原因もないのに、ムカムカと吐き気がする場合、また慢性的に吐き気がある場合は、自律神経失調症の可能性があります。
自律神失調症が原因の吐き気が起きた場合、とりあえず心と体を落ち着かせてリラックスさせることが大切です。
・深呼吸を繰り返す
・首、肩がこっている時はもみほぐしたり、ストレッチをする
・デコルテ、手のひらを優しくマッサージする
こんな風に応急処置をしてもらうと、吐き気が楽になると思います。ただ、慢性的に吐き気が続く場合、他の病気の可能性もありますので、病院に行ってくださいね。
最後にめまい。めまいも自律神経失調症でおきやすい症状です。めまいが何度も起きる時、どうすればいいでしょうか。
・不規則な生活など生活の乱れを整える
・気持ちを落ち着かせてリッラクスする
・薬に頼りすぎず、専門医に見てもらう
めまいが起きたらとりあえず横になって様子を見ましょう。そして上にあげたことを意識して、様子を見てくださいね。

3.自律神経失調症を良くするには?
では、そんな自律神経失調症を良くするにはどうすればいいでしょうか。
自律神経が乱れていたり、自律神経失調症になる人の多くは、忙しすぎたり、ストレスがかかりすぎていて、「交感神経」が活発になりすぎて、リラックスモードを作り出す「副交感神経」がうまく働いていないパターンが多いです。
なので、自律神経を整えるためには、「身も心もリラックスさせて、副交感神経を活性化する」ことがポイントです。簡単に言うと、ストレスをためないようにすればいいので、自分にあったストレス解消法を実践していただけばいいのですが、副交感神経を働かせるオススメの方法をご紹介したいと思います。
・ぬるめの湯船にゆっくりつかる
ぬるいお湯にゆっくりとつかると体の芯まで温まるので、冷え性改善にもいいですし、副交感神経が活性かします。熱いお湯は交感神経を刺激してしまいますのでNGです。
・お気に入り音楽を聴く
お気に入りの音楽を聴くとラックスしますよね。好きな音楽を聴くと脳内の血流が20%増加するという実験データもあるそうです。
・お気に入りのお茶を飲む
お気に入りのお茶を飲むとほっこりしますよね。特に温かいもの、ノンカフェインのお茶、ココアは体が温まるので冷え性改善にも寒気を感じる時にもオススメです。
・軽い運動をする
運動をするとストレスが解消されます。体の血行もよくなるので、いいことづくめです。ウォーキングや軽いジョギング、寝る前の軽い筋トレ・ストレッチがオススメです。
・パソコン、スマホを控える
パソコン、スマホから出るブルーライトは自立神経を乱れさせますし、目にも悪いです。ブルーライトをカットするシートや眼鏡を使ったり、パソコン・スマホを使う時間を減らしましょう。
特に夜に使うと交感神経が刺激され、眠りの質が悪くなってしまうので注意が必要です。
・たっぷり睡眠をとる
寝ている間は副交感神経が優位になる時間です。できるだけリラックスした状態で布団に入り、ゆっくり休んでください。
4.最後に
今回は自律神経失調症と足が冷たい、寒気、吐き気の関係をまとめてみました。皆さん多かれ少なかれストレスを抱えていると思うので、自律神経が乱れている可能性があります。
自分の好きなことやリラックスできることに時間をさいて、身も心も休めてくださいね。