さくらのように、目が乾くドライアイの症状で悩んでいる方、朗報です!!最近では、「ドライアイ外来」といって眼科で治療を受けることができるそうなんです。
ドライアイなんてたいしたことないし、眼科に行くほどではないと思っている方、それは大間違いです!ドライアイがどれほど私達に影響を与えるか、甘くみてはいけません!眼科で専門医に見てもらえば安心です。
というわけで今回は、
「目が乾く-ドライアイ-の実は大きな影響」
「ドライアイのチェック方法」
「ドライアイの眼科での治療方法」
を中心にまとめてみたいと思います。
1.目が乾く-ドライアイ-の実は大きな影響
さくらはデスクワークが中心で仕事中7~8時間は座ってパソコン作業をしています。そんなオフィスワーカーのさくらにとっても衝撃的なデータを見つけました。
参天製薬のドライアイ研究会の行った調査によると、オフィスワーカーのなんと65%が、ドライアイもしくはドライアイの疑いがあり、目が乾く症状を抱えているそうなんです。半数以上のオフィスワーカーが目の乾きに悩んでいるんですね。
しかもその調査で、ドライアイは仕事の生産性も下げることもわかったそうです。その生産性の低下率は、ドライアイではない人に比べると、勤務時間に換算すると、年に3日欠勤しているほど、無駄な時間があることがわかりました。
他に生産性を下げる要因としては、うつ病、関節炎、腰痛、喘息、偏頭痛、逆流性食堂炎、花粉症などがありますが、ドライアイは偏頭痛と同じ位の生産性低下があるそうです。
頭痛がひどいと作業もはかどらず、生産性が低下するのもわかりますが、ドライアイも同じくらい生産性が低下するんですね。
また、さらに怖いことに、目が乾くドライアイで悩んでいる人は、幸福度と睡眠の質が低く、メタボ率が上がることもわかったそうです。
ドライアイになると生産性が下がる→生産性が低いので働く時間を増やして対処する→仕事の時間が増えて、運動時間が減る→運動ができないので、メタボ率が上がる→仕事が忙しくて睡眠時間が確保しづらく睡眠の質も下がる→結果、幸福度が下がる。ということのようです。これぞ負の連鎖です。目が乾くドライアイがこんなにも生活に影響を与えていたなんて、あなどれませんね…
結論として、ドライアイはQOL(クオリティ・オブ・ライフ)への影響が大きい!!ということができます。たかが目が乾くだけと、放置しておいたらいけないということがわかっていただけたかと思います。ドライアイはきちんと治療しなければならないということですね。
最近ではそんな目が乾く症状に悩む人が増えているため、眼科でドライアイ外来というものがあります。次はドライアイのセルフチェックと眼科での治療の流れです。
2.ドライアイのチェック方法
目が乾くけれど眼科に行くべきかどうか迷っている方は、まずはセルフチェックもあるのでやってみましょう。当てはまるものが5つ以上ある人はドライアイの可能性が高いです。
・目が乾く
・目が疲れる
・目がかすむ
・視力が低下したように感じる
・今までより見えづらい感じがする
・目にごろごろと異物感がある
・目がヒリヒリする
・目が充血している
・起床時、目が開けにくい
・目やにがでる
いかがでしたか??これらの症状はドライアイ以外の目の病気の可能性もあります。目の病気は進行性のものが多く、早期発見早期治療が大切です。気になる症状がある場合、必ず眼科に行ってくださいね。
もう一つ!もっと簡単にできるドライアイチェックテストもあります。どんなものでしょうか??
それは「10秒間目をあけたままでいられるか?」です。
簡単そうですが、目が乾くドライアイの症状がある方には意外と難しいんです!10秒間目を開けていられなかった方、ドライアイの可能性が高いですよ。
そんなドライアイですが、最近では眼科で「ドライアイ外来」というものをやっているところもあり、眼科で治療を受けることができます。眼科で専門医にきちんと見てもらえば安心ですね。
また、目の乾きの原因が、ドライアイとは限りません。他の病気が原因で涙が出なくなり目が乾いている可能性もあります。また、目が乾いた状態が続くと、目の表面が傷つきやすくなるため、角膜に傷がついて角膜上皮障害や角膜潰瘍などの病気につながる恐れもあります。
なので、目が乾く症状が続く場合は、眼科でしっかりと診てもらいましょう!
特に次のような症状がある場合は、眼科で診てもらった方がいいです。
・市販の目薬を使っても目の乾きが改善しない
・目の充血が続く
・目の乾きが長期間続いている
・視界が狭い、見づらい、目がかすむ
・目の症状以外に頭痛・吐き気などの症状もある
こういった症状がある場合、ドライアイ以外の病気にかかっている恐れや、重篤な病気になってしまう恐れがあります。目は大切な器官です。できるだけ早く眼科を受診してください。
3.ドライアイの眼科での治療方法
眼科でのドライアイ外来の一般的な流れは次の通りです。
眼科に来院
↓
問診表に目の状態を記入
↓
視力など一般的な目の検査
↓
ドライアイの検査
↓
診断・治療方法の説明
↓
ドライアイの治療開始
といった流れになります。ドライアイ以外の病気ももちろん検査してもらえるので安心ですね。最近、スマホやパソコンを長時間使う人が増えたせいで緑内障の若年化が進んでいるそうです。緑内障は自覚症状がないので早く気づくことが大切です。眼科でドライアイと一緒に検査してもらうことをおすすめします。
眼科でドライアイ外来を受けて、ドライアイだと診断を受けた場合、いよいよ治療に入ります。眼科でのドライアイの治療にはどのようなものがあるのでしょうか。
・点眼療法
一番一般的な治療法です。市販の目薬には防腐剤など、ドライアイの人には刺激となってしまう目に悪い成分が入っていることがありますが、眼科で処方される目薬には防腐剤が含まれていませんので、安心して使うことができます。また、同じ目薬でも医療用医薬品として医師から処方される目薬は、市販の目薬には含まれていない成分が含まれていることが多くk、やはり効果的です。
主な成分と代表的な処方薬は次の通りです。
人工涙液
人工涙液とは塩化ナトリウムや塩化カリウムを含む人間の涙に近いものです。涙に近い成分のため、目薬の中でも低刺激で目の負担になりにくいです。
代表的な処方薬:人工涙液マイティア点眼液
ヒラルロン酸ナトリウム
ヒアルロン酸ナトリウムは、目の表面を保護したり、涙を安定させて乾燥を和らげる効果があります。
市販の目薬にもヒアルロン酸ナトリウムを含んでいる目薬はありますが、目薬にとろみをつけるために微量含まれているだけで、処方薬のような効果はありません。やはり処方薬と同じ程度効果的なものはありませんので、現状では病院で処方してもらうのが一番です。
代表的な処方薬:ヒアレイン点眼液、ヒアレインミニ点眼液、アイケア点眼液、ティアバランス点眼液
レパミピド
レパミピドを含むお薬で有名なものは、胃のお薬の「ムコスタ」です。ムコスタは、レパミピドの働きで胃粘膜内のムチンを増加させ、胃粘膜を修復するお薬です。
目にもムチンが含まれています。ネバネバとしていて、涙が安定して目を覆い、目を保護する働きをしています。そのためレパミピドを含む点眼液でムチンが増えると涙の安定性が高まり、目の乾きが改善します。このレパミピドを主成分とした市販の目薬はありません。
代表的な処方薬:ムコスタ点眼液
ジクアホソルナトリウム
ムチンと水分の量を増加させることで、涙が安定して目に供給できるようにしてくれます。ジクアホソルナトリウムを主成分とした市販の目薬もありません。
代表的な処方薬:ジクアス点眼液
・涙点プラグ
涙はまぶたの外側にある涙腺で作られて、まばたきによって目の表面全体を潤して涙点という場所から鼻へ排出されます。
涙点プラブは、シリコンでできたプラグと呼ばれる栓を涙点(涙が排出される場所)にさして、涙の排出を減らすことで、目が乾くのを防ぐ治療法です。
点眼療法でもよくならない場合に行われる治療法です。この治療法では、自分の涙で眼を潤わせるため、人工涙液に比べて、成長因子やビタミン、たんぱく質などの栄養が含まれているため、より目にいいと言えます。
・自己血清点眼
人工涙液や涙点プラグでもドライアイがよくならない場合、自分の血清成分で作った目薬を点眼する療法を行います。
血液には赤血球と白血球と水分のような成分が含まれますが、その水分のような成分が血清です。血液に含まれる血清成分は、人工涙液よりもさらに涙の成分にとても近いため、ドライアイで角膜に傷がついて治らない方に有効な治療法として使われています。
何回さしても目に害がないので何度さしても大丈夫だそうです。目が乾くとヒリヒリと痛むことがあるので何度もさせるのはうれしいですね。
・眼軟膏
就寝中に使用する軟膏です。寝ている間に涙が蒸発するのを防いでくれます。朝起床時に目が乾く方、朝目が乾いて開けるのがつらい方に有効です。
また、目を閉じても完全に閉じない人は、目が乾いて角膜がこすれて傷がつきやすくなっています。そういった場合も眼軟膏を塗って保護することができます。
いかがでしたか??目薬以外にもたくさんの治療法がありますね。目の専門機関である、眼科ではないと手に入らないようなものもありますので、セルフケアではよくならないようなひどいドライアイの方は是非眼科のドライアイ外来に行ってみてくださいね。
4.最後に
今回は、目が乾くドライアイと眼科での治療についてまとめてみました。目が乾くと辛いものですよね。
ドライアイは現代病とも言われ、多くの人が悩んでいますが、あまり深刻にとらえずに放置している人も多いと思います。でも、ドライアイがQOLに与える影響もわかったことですし、目を大切にしないといけませんね。
こちらも是非参考にしてください。→眼科で治そう!目がしょぼしょぼする疲れ目に。眼精疲労外来のススメ。